香美町の三番叟
町内7カ所に伝承する県指定無形重要文化財
香美町内には三番叟が7ヶ所で伝承されていて、県指定無形重要文化財に登録されています。現在、香住区の訓谷・一日市・香住・森・下浜・沖浦と、小代区の新屋の7カ所で天下泰平・国土安穏などを祈願し、舞を氏神に奉納しています。それぞれの地区で細部の振り付けなどに特色がありますが、香住区三番叟の構成はほとんど同じです。千歳(せんざい)、翁(おきな)、黒木尉(くろきじょう)の順で舞台に上り舞を舞います。舞手は「踏み子」と呼ばれ、踏み鎮めの祈祷の名残と考えられています。三神に扮した少年や若者が、謡や笛、太鼓、拍子木のリズムにあわせて力強く舞台を踏みます。小代区新屋の三番叟は「寿式三番叟」といい、構成が異なります。それぞれ地域の人々の手によって、大切に守り継がれてきた伝統行事です。
令和6年度三番叟奉納日程
●訓谷三番叟 沖野神社芝居堂
宵宮 10月1日(火)19:30~
本宮 10月2日(水)13:15~
●下浜三番叟 帝釈寺境内薬師堂
宵宮 10月4日(金)19:00~
本宮 10月5日(土)14:30~
●香住三番叟 香住公民館横駐車場
本宮 10月5日(土)15:00~
●森吉野神社三番叟 森会館 他
宵宮 10月5日(土)18:30~
本宮 10月6日(日)15:00~
●一日市三番叟 消防格納庫横広場
本宮 10月6日(日)15:00~
●沖浦三番叟 大放神社境内芝居堂
宵宮 10月6日(日)19:00~
本宮 10月7日(月)15:00~
●新屋寿式三番叟 新屋えいのう館
本宮 10月20日(日)14:00~
※神輿巡行、天候などにより、日程・時間は予告なく変更する場合があります。
おひねり(花)の文化
客席から舞台に向けて、盛大に撒かれるおひねり。小銭を紙にくるんでひねったもので、花とも呼ばれています。これは農村歌舞伎にあった風習とされ、江戸時代には但馬にもたくさんの農村歌舞伎グループが存在していました。香美町の三番叟は能楽の翁舞に端を発し、後に歌舞伎の影響を色濃く受けています。惜しみなく撒かれるおひねりが舞台を高揚感へと誘います。
基本情報
- 住所
- 兵庫県美方郡香美町
- 電話番号
- 0796-36-3764
- お問い合わせ
- 香美町教育委員会事務局 生涯学習課 香住区生涯学習センター
- 開催期間
- 毎年10月